2026年9月5日(土)、大阪・ATCホールで開催された「超異分野学会 大阪2026」にて、2件の研究成果をポスター発表しました。

超異分野学会は、大学や研究機関だけではなく、企業、ベンチャー、町工場など、さまざまな分野や立場の人々が集まり、それぞれの知識や技術を持ち寄ることで、新しい研究テーマや社会課題の解決方法を生み出すことを目指す場です。

今回は、キャラクターデザインとインタラクションデザインという異なる領域から、人がデザインやテクノロジーをどのように受け取り、体験するのかを考える2つの研究を発表しました。

キャラクターデザインにおけるビジュアルとストーリー文脈の設計

【P-095】
「キャラクターデザインにおけるビジュアルとストーリー文脈の設計」
発表者:チュ ミンジョン, 川北 輝

キャラクターの印象は、外見のデザインだけによって決まるものではありません。どのような背景や物語を持っているのか、どのような場面や文脈の中で提示されるのかによって、同じキャラクターであっても、受け手が感じる印象や意味は変化します。

本研究では、キャラクターデザインを「ビジュアル」と「ストーリー文脈」の両面から捉え、それらの関係がキャラクターの受け取られ方にどのように関わるのかを検討しています。キャラクターを造形として見るのではなく、物語や背景情報を含めた総合的な体験として捉えることで、より豊かなキャラクターデザインのあり方を探っています。

既存デバイスを活かした新しい操作体験の創出

【P-035】
「既存デバイスを活かした新しい操作体験の創出」
発表者:川北 輝, 阿竹 奏良, 西岡久継

身近な入力デバイスを活用して新しいインタラクションを生み出す研究です。

これまでの研究では、普段パソコン操作に使用しているマウスを逆さにし、「手裏剣」のように動かして操作するゲームや、ライティングキーボードを用いたタイピング習得支援システムを制作しました。

新しい専用デバイスを一から開発するのではなく、すでに身の回りにある道具の使い方や意味を少し変えることで、これまでとは異なる身体感覚やゲーム体験を生み出せるのではないか。こうした視点から、既存デバイスを再解釈することで生まれる新しい操作体験やインタラクションの可能性を探っています。

異なる領域から「人の体験」を考える

今回発表した2つの研究は、一方がキャラクターデザイン、もう一方がゲームやインタラクションと、一見すると異なるテーマを扱っています。

しかし、どちらにも共通しているのは、デザインやテクノロジーに触れたときに「人がどのように感じるのか」、「どのように意味を受け取るのか」、「どのような体験が生まれるのか」という問いです。

感性工学、キャラクターデザイン、インタラクションデザイン、メディアアート、心理学など、さまざまな分野を横断しながら、人の感性を支える新しい表現や体験のあり方を研究しています。

また、学生の制作やアイデアを作品として完成させるだけでなく、実験や分析を通して研究へと発展させ、学会などの場で社会へ発信していくことも大切にしています。

今回の超異分野学会で得られたさまざまな分野の方々との対話や意見を、今後の研究や制作にもつなげていきます。

【開催概要】

超異分野学会 大阪2026
開催日:2026年9月5日(土)
会場:ATCホール(大阪府大阪市)

発表演題:
P-095「キャラクターデザインにおけるビジュアルとストーリー文脈の設計」
発表者:チュ ミンジョン, 川北 輝

P-035「既存デバイスを活かした新しい操作体験の創出」
発表者:川北 輝, 阿竹 奏良, 西岡久継